細川ガラシャを演奏するが、ガラシャ自体、
物凄くメジャーな方ではないので、定演のパンフレットに
簡単な解説書が要るのかもしれない。
少し検討するが、載せるならどうするか?
考えてみた・・・・
劇楽「細川ガラシャ」 鈴木 静一 作曲
本曲は、明智光秀の三女「玉」として生まれた、
麗しきキリシタン「細川ガラシャ」の生涯を描いた譚詩曲である。
ガラシャは、織田信長の媒酌で12歳で細川忠輿に嫁いだ。
しかし、父光秀の信長への謀反に端を発し、謀反人の娘として
波乱多き37年の生涯を送った。
最後は秀吉亡き後の豊臣方の策謀に抗して、
自らの決意で侍臣の刃先を胸もとに受けて
炎の中に身を投じ、熊本城主細川家を永続させる礎となった。
今でも屋敷跡の井戸は、大阪の玉造に残っている。
(森の宮と谷町4丁目の間位、大坂城の真南。
昔の大阪府立青少年会館の真南)
「ガラシャ」とは「神の恵み」という意味で、
波乱多き自らをなぐさめるためにキリシタンに入教したと言われる。
本曲の構成は、次のように解釈される。
序奏部:Adagio・・・・・冒頭の短い悲痛な楽句の強奏は
ガラシャの悲運を暗示する。
Allegro・・・・・戦乱の動乱相継ぐ当時の不安な世代を表現する。
Andante・・・・・宗教的な曲調はその頃信長・秀吉等に容認された
キリシタンの伸展を語る。
本能寺の変:Allegro ma non troppo・・・・・ガラシャ苦悩の
発端となった父光秀の叛乱
Adagio Pesante・・・・・戦乱の悲哀
優美なガラシャ:Elegante・・・・・琴の音を偲ばせるギターのリズムに
フルートのソロによってガラシャのテーマが導かれる。
高度の教養と端麗な容姿のガラシャが描写されるが、
悲運の哀愁もただよう。
不安:Poco Piu Mosso e stretto・・・・・低音部の不安な動きが
世相の不安とガラシャの苦悩を描く。
聖歌:Adagio・・・・・心の不安をキリシタンへの信仰に求める。
しかしこの希望の光も石田三成等の圧迫の手におわれる。
豊臣方の襲撃:Presto・・・・・人質として大坂城内への移動に応じない
ガラシャに討手の軍勢が向けられる。会津討伐の留守をあずかる
ガラシャは夫の命に従って、実名を死守する決意を定める。
ガラシャの死:Lento Espressiro・・・・・自殺厳禁のキリシタンの
掟(おきて)により、侍臣の刃先を受けて死す。
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