2010年8月10日火曜日

音楽の力・・・

上場企業になると障害者を何人か雇用しなければならない。
昨日、急遽障害者の方がお越しになられたので、
面接を実施。職安の当社への連絡漏れである。
この方の責任ではないので、面接は実施。

聞けば、美容師を目指したが、1日16時間労働で
心身共にまいって、2ヶ月で辞めてしまったとか。
確かに一見、美容師と思えるような服装をした女性である。
当社を受ける前には、音楽教室や音楽療法の学校の事務を
受けたが、障害者というだけでその場で不合格と言われたそうだ。
高校を出たばかりで、どうしたら良いかわからないと言う。

いろいろと聞けば、ピアノが得意であることがわかった。
ベートーベンの「月光」が好きでよく弾いていると言う。
ピアノに向かっていると落ち着くと言う。

確かに心身の障害で脚も不自由になっているようだが、
ワープロもできる、エクセルも高校で授業で教えてもらったと言う。

「私もそうだけど、大概の社会人はエクセルは独学だから、
 がんばってみたら。」
「できれば音楽はいつまでも続けたら良いよ。
 音楽で気分も変えられるし。音楽療法はその際たる例ですしね。」
「気分を落ち着かせてくれる音楽、ピアノがあって
 良かったね。」
と励ましておいた。

2週間に1回は病院通いで休むそうです、断りますかと
役員さんに聞けば、採用しといたらと言う。
少し作戦勝ちか。
ということで盆明けから採用となる。
自転車で30分もかけて来て頂くのは恐縮だが。

障害者というだけで不合格にする会社も未だにあるのか
と思いながら、音楽のすばらしさを再認識。
音楽家と精神分析という本もあるくらい、
有名な作曲家は、何らかの精神疾患を持っている例は多い。
大江健三郎さんの息子さんもそうだが、
そういう方の方が感性が研ぎ澄まされていると思える。
ただ、現代世界では社会適応がしにくいだけで。

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